朝日新聞効果?

2012年が来ました。昨年末に朝日新聞の「患者を生きる」で取り上げられたせいか、メール等でご相談を受けることが増えたように思います。友人からの年賀状にも「新聞見たよ(^-^)」というコメントがチラホラありました。 最近立て続けにあったご相談は若いマ…

復活します

ものすごく、ものすご〜く、久々の更新をします。 私の愛する福島が大変なことになってしまい、とっても心配です。 先週、福島に行って友人たちに会ってきましたが、医療・保健福祉行政で働く彼らは疲れていましたが、元気でほっとしました。 ブログの更新が…

2010年1月〜3月に地元福島市周辺で疥癬の研修を行います

関東に戻る前に、勤務先の病院や関連の介護施設で保健・医療・福祉の専門職向けの疥癬対策のお話をしようと思います。リクエストがあれば(こんなマニアックなネタにはないと思うけど)他の施設さんにも出向きますので、メールフォームメール送信(私が運営…

予告:新年より溜め込んだネタを放出予定

最近2年間は一般内科の勤務医として病棟と往診の受け持ちを持って働いていたので、とにかく多忙で、更新をサボってきましたが、非常勤になる1月からは今までためていたネタを小出しに更新していきたいと思います。

仕事場を関東に移していきます

2003年8月から福島県で働いてきましたが、2010年初から徐々に活動拠点を故郷の関東に移していくつもりです。福島はいいところで大好きなのですが、配偶者を関東に置いての単身赴任はやはりよくないと考えたので戻ることにしました。

カイセン問屋本店も一部改装

研究報告のために運営している、ややまじめモードの疥癬に関するサイト病院・施設での疥癬発生について考えるですが、プロバイダがメールフォームサービスを停止するらしいので、ネットでcgiを見つけてきて、なんとか設定し、やっと動作確認が終わりました。…

本当に久々(とほほ)の更新です

カイセン問屋管理人makikuniです。職場を変わって診療にかまけててブログの方はすっかり放置してしてしまいましたが、リアルでは疥癬対策の仕事もぼちぼち続けています。 2007年11月のエントリ疥癬MOOK原稿書きあがりました - カイセン問屋ヒゼン屋で触れて…

疥癬は人獣共通感染症なのか?

前述の動物のヒゼンダニによってヒトに皮膚症状起こるしくみから考えると「病原微生物が宿主に侵入し、定着し、増殖する」という感染症の定義から考えれば、疥癬を人畜共通感染症と呼んでしまうことには疑問があります。ただwikipediaの「感染」の項http://j…

疥癬にかかった動物と接触したヒトに発疹が出る理由

前回書いたように、ヒゼンダニは宿主特異性(とりつく相手のえり好み)の強い寄生虫で、本来の宿主と異なる動物種の体表では繁殖できません。しかし、ヒゼンダニ罹患イヌに接触して皮疹を呈することがあるのも事実です。このようなケースでは患者さんの体表…

続・動物の疥癬

今回も引き続き動物の疥癬の話題です。

本当に宿主特異性があるのか?考察してみた

さて、makikuniにとってヒゼンダニの宿主特異性は、今回獣医さんからご質問して頂くまで、自明のことってゆうか、疑問に思ったことすらありませんでした。なんせ霊長類ヒト科の疥癬しか診たことないんで・・・・そんなわけで寄生虫学の教科書に載ってる宿主…

ヒゼンダニいろいろ

宿主によって、いろんなヒゼンダニがいるようです。猫につくヒゼンダニはネコショウセンコウヒゼンダニ (Notoedres cati) といって、ヒトヒゼンダニSarcoptes scabiei var homnisとは別種のようです。イヌにつくヒゼンダニはイヌヒゼンダニSarcoptes scabiei…

動物の疥癬はヒトに悪さしないのか?

イヌ等、疥癬にかかった動物と接触することでヒトに痒みを伴った皮疹が生じることがあります。しかし、ヒゼンダニはとっても宿主特異性(=とりつく相手のえり好み)の強い寄生虫なので、疥癬にかかった動物との接触をやめたり、疥癬にかかった動物のみを治…

動物の疥癬 雑感

最近、獣医さんから疥癬症のイヌが人に及ぼす影響についてご質問を受けました。makikuniは疥癬の研究とかやってますが、霊長類ヒト科の疥癬症しか診たことがないんですよ。動物の疥癬の診療経験がおありの獣医科の先生とやり取りした内容が興味深かったので…

望まれる疥癬外用剤の承認

ストロメクトールはいい薬ですが、皮膚病である疥癬には本来局所(病気の起こっている現場)に直接作用する局所治療薬(塗り薬)が使えるようになってほしいものです。日本の外ではγ-BHCと同じかそれ以上によく効いて、安全性の高い外用薬(ペリメトリン)が…

想定外の質問(医療関係者編)

ところがその患者さんの主治医であるドクターは「γ-BHCなんですが、用意はできそうなんですが、いつ塗布するかで病棟看護師と頭を悩ませているんですよ」と言います。どうやらγ-BHCを塗布したら必ず6時間後に洗い流さないといけないと思っていたようでした。…

経口摂取できない方の疥癬治療

知り合いのドクターからのご相談を受けました。かなりのご高齢で胃瘻造設した患者さんが角化型疥癬にかかり、ストロメクトールの複数回内服(胃瘻からの投与)により著明に改善したものの、疥癬トンネルが残り、少数の虫体がみつかったというなかなか悩まし…

疥癬MOOK原稿書きあがりました

10日ほど悶絶しまくり、やっと疥癬特集MOOKの分担執筆の原稿を書きあげることができました。今度の原稿は、私が集団感染の起こった施設でやっている介入方法とその考え方の説明です。想定読者は医師・看護師向けです。疲れました。

現在新しいマニュアル執筆中です

現在皮膚科系の医学雑誌で疥癬の診療や感染防御策を網羅した特集号(というかMOOK?)が企画されており、私も分担執筆の依頼を頂いております。施設での疥癬対策と訪問看護等、在宅患者さんへのケアの際の注意点について20ページほど(原稿用紙でなくて組みあ…

ご相談について

院長先生や医局のご理解を頂いてますので、診療の合間に疥癬の相談も受け続けます。一般的なご質問なら、本ブログのコメント欄にいただければコメントの形でお答えします。具体的な感染防御策など、個別のご相談は別サイト(「病院・施設での疥癬発生に関し…

疥癬いまだ流行中

メール等で受けるご相談内容から、疥癬の流行は収束に向かうことなく続いていることを実感してます。最近は施設入所者だけでなく、地域(お子さんとか)が疥癬と診断されたというお話も聞くようになりました。細々ではありますが、このサイトが認知された結…

新しい仕事が始まりました

11月1日付けで、新しい仕事が始まりました。行政(保健所医師)・研究職を経て、久々に臨床医に戻ることにしました。しばらく指導医について頂き、勘が戻り次第、入院患者さんを受け持ったり、往診に回ったりすることになると思います。

自分が疥癬にかかったらどうするか考える

さて、自分語りはこのくらいにして、疥癬の話です。最近頂いたコメントに「自分が疥癬にかかったらどんな治療を選ぶか」というのがありました。現在集団感染が起こっている施設の方、角化型疥癬の方と接触した可能性がある方にとっては切実な問題だと思いま…

入院してみて考えたこと

ちょっとした病気で入院してました。入院は中学1年生の時の虫垂炎以来です。医者はたまには患者側に回った方がいいといいますが、いろいろ勉強になりました。 今回は疼痛管理に複数の薬剤を使ってもらったのですが、硬膜外麻酔、座薬&経口の非ステロイド系…

久々の更新

長いこと放置しておりましたが、久々に更新します。現在4年間勤めていた職場(大学)を退職して、次の職場(こんどは病院で臨床医やります)に移るまで、充電期間..というか、たまりまくった論文を書いております。しかし、退職関連で自宅と職場の引越しをし…

疥癬に対するivermectin(商品名 ストロメクトール)の使用が健康保険の適応になりました

さぼっていて、ひさびさの更新です。この話題に触れないわけにはいかないでしょうってことで・・・ くわしくはメーカーのマルホhttp://www.maruho.co.jp/のページでPDF形式http://www.maruho.co.jp/pdf/060821_pr_jpn.pdfでアナウンスされています。ivermect…

感染源がみつからない

先日お電話である病院のICN(infection control nurse)の方から相談を受けました。疥癬患者さんが散発しているけれど、感染源と思われる角化型疥癬の患者さんがみつからないという内容でした。当方からアドバイスした内容は 角化型疥癬の方は痒みを訴えない場…

研究社 新編 英和活用大辞典

今ひさびさに英語論文を書いています。私が運営しているもう一つのサイトhttp://www7a.biglobe.ne.jp/~scabies/で中間報告している調査をまとめたものです。 情けないことに、しばらくまとまった量の英語を書いていなかったら、英語が出てこなくなってます。…

施設で疥癬が発生した場合の入所者記録の重要性

今回の質問の主旨は「疥癬はどこから来たのか?」ですが、これは疥癬対策の中心となる「感染経路」を把握するための重要な問いです。どのように感染が広がったのか(感染経路)がわかれば、効果が高くて効率的な対策を取ることができるからです。単なる「犯…

殺虫剤散布:3に対するお答え

ゴキブリなど他の衛生害虫に対する効果についてはともかく、ヒゼンダニは上記で述べたように真寄生性のダニであるので対策としては意味がないと思います。