自分が疥癬にかかったらどうするか考える

 さて、自分語りはこのくらいにして、疥癬の話です。最近頂いたコメントに「自分が疥癬にかかったらどんな治療を選ぶか」というのがありました。現在集団感染が起こっている施設の方、角化型疥癬の方と接触した可能性がある方にとっては切実な問題だと思います。ではあんたはどうなのよ?と自分にこの質問をふってみることにしました。
 ・・・makikuni自身のチョイスはストロメクトール200mg/kg1回内服かγ-BHC1%含有ワセリン軟膏を首から下の全身に1回塗布ですかね?1回だけの使用にするのは海外の論文だと1回で効くという意見が多いので、お試しですね。ペリメトリンは入手しにくいので、除外しました。オイラックスは使わないと思います。理由は5日以上連日塗んなくちゃなんなくてめんどくさいからです。シーツの洗濯とかは治療初日にしかしないでしょう。掃除もいつもと同じ、布団干しもいつもと同じ。理由は疫学的に立って歩いて仕事しているmakikuniのような宿主が角化型疥癬に罹患するはずがないからです。てゆうか私が角化型疥癬になったら症例報告ものでしょう。知り合いの皮膚科の先生方が面白がってハイエナのように診に来るかも(嫌だなぁ)。
 あ、ちなみにわたしは疥癬の患者さんには数百人接触してますが、まだ一度もかかったことないです。手袋してるから?いえ、診察は素手でしてます。疥癬トンネルを発見するために触診が役に立つんですよ。まさに患者さんの指と手のひらをくまなく「なでさするように」診ています。もちろん一人診るごとに手洗いしてます。これは疥癬の伝搬を防ぐというより、すべての感染症の伝搬を防ぐためです。角化型疥癬の疑いのある方を診るときだけは手袋をしてます。
 数百人の疥癬患者さんに触れているのに、一度もかかったことないんですよ。ぜんぜんアカデミックではありませんが、makikuniが疥癬の感染力は弱いと主張する根拠の一つです。このテーマを研究しているからには一度はかかるべきかとも思うのですが・・・(というと配偶者がすごく嫌がります<あたりまえだ)。