2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧
先日お電話である病院のICN(infection control nurse)の方から相談を受けました。疥癬患者さんが散発しているけれど、感染源と思われる角化型疥癬の患者さんがみつからないという内容でした。当方からアドバイスした内容は 角化型疥癬の方は痒みを訴えない場…
今ひさびさに英語論文を書いています。私が運営しているもう一つのサイトhttp://www7a.biglobe.ne.jp/~scabies/で中間報告している調査をまとめたものです。 情けないことに、しばらくまとまった量の英語を書いていなかったら、英語が出てこなくなってます。…
今回の質問の主旨は「疥癬はどこから来たのか?」ですが、これは疥癬対策の中心となる「感染経路」を把握するための重要な問いです。どのように感染が広がったのか(感染経路)がわかれば、効果が高くて効率的な対策を取ることができるからです。単なる「犯…
ゴキブリなど他の衛生害虫に対する効果についてはともかく、ヒゼンダニは上記で述べたように真寄生性のダニであるので対策としては意味がないと思います。
今回ヒゼンダニがどこから来たか?を施設の視点で見ると、2つの可能性が考えられます。一つは貴施設に外部から新規に疥癬が持ち込まれた場合と、施設内で潜んでいた場合です。現在疥癬は全国的に流行していますので、外部から再度持ち込まれる可能性も充分…
疥癬発生の季節変動については諸説あって定説はありません。疥癬は人から人にうつる感染症で、環境中に潜んでいるわけではないので、季節変動があるとすれば人の行動(性行動とか、体を寄せあって暖を取るとかの行動)によっておこると考えられます。そう考…
今回からしばらく「疥癬パニックからの脱出」本編終了後に掲載されたQ&Aを掲載していくことにする。 質問当施設では昨年5月に疥癬の集団発生が起きましたが、職員の努力で半年ほどかかってなんとか終息させることができました。しかし今年の5月にまた2人…
他の皮膚疾患はあるのか? 「従前から持病として皮膚疾患があったかどうか」も重要である。たとえばアトピー体質の人が疥癬にかかると、アトピーが悪化して重症の疥癬に見えたり、ダニの死滅後も皮疹が長めに残ったりすることがある。そのような場合、もとも…