疥癬は人獣共通感染症なのか?

前述の動物のヒゼンダニによってヒトに皮膚症状起こるしくみから考えると「病原微生物が宿主に侵入し、定着し、増殖する」という感染症の定義から考えれば、疥癬を人畜共通感染症と呼んでしまうことには疑問があります。ただwikipediaの「感染」の項http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9F%E6%9F%93にある通り、感染には複数の定義があり

宿主(しゅくしゅ)となる生物にその対象となる微生物が本来はいないはずの部位に侵入・定着した状態をいう。生態学的には寄生ともいう。または、侵入・定着した後、宿主の栄養や機能を利用しながら安定した増殖を行い、宿主が何らの症状が出現する(発症する)までの一連の過程全体をいう場合もある。

前者の定義を用いれば、ヒトの体表で増殖しない動物のヒゼンダニの付着も「感染」と呼べるのかもしれません。ただ、動物のヒゼンダニが「定着」と呼べるほどヒト体表で生存していられるのか、悩ましいです。
疥癬人獣共通感染症と呼んでしまってよいかは、「ビミョー」というのがmakikuniの感想です。