疥癬対策で医師とつきあうコツ

 シルバー新報に掲載した「疥癬パニックからの脱出」は、ひょんなことから始まった連載だった。もともとは同紙の編集者Yさんが「アメリカで老年学を学んできたという、変わった医者がいるらしい」とmakikuniに取材しに来てくださったのがきっかけである。その記事が掲載されてずいぶん経ってから、makikuniはとある事情で有料老人ホームをとりまく事情について調べる必要に駆られた。そこで以前取材を受け、名刺交換をしていたYさんの職場に「業界の事情を教えてください」と逆取材にうかがった。この逆取材の際に、makikuniは老人ホームをはじめいろいろな施設で疥癬が起こって問題になっていること、高齢者施設には医療機関とは少々異なった感染症対策が必要と考えていることなどをべらべらしゃべった。その後Yさんから「あのときのお話が興味深かったので、連載とかしてみませんか?」とお誘いを受けて、計22回に渡った連載がスタートした。
 「疥癬パニックからの脱出」は「疥癬を手始めに在宅や施設の感染症について知っておいて欲しいことを堅苦しくない話し言葉で伝えたい。んでもって、さらに踏み込んで、感染症対策の視点から、高齢者施設をはじめとする今のシルバービジネスのリスク管理の問題、はては制度的問題点にまで言及しちゃえないかな〜」という壮大な構想と、軽いノリで始められた
 本連載で筆者の伝えたかったことは一通りお伝えし、トホホシリーズと、Q&Aで重要ポイントのおさらいもできたかな〜という感じなので、そろそろ連載を終えようと思う。
 最終回を前にして名編集者Yさんから「疥癬を疑った場合、患者が発生して診察を依頼する場合など医師にどう相談したらよいかアドバイスを書くように」との指令を頂いた。筆者も大事なテーマだと思うので、今後何回かかけて「疥癬対策で医者に相談するコツ」を提案してから、まとめたいと思う。