ツツガムシ

 makikuniは月に一回県の感染症統計を見てディスカッションする、感染症情報解析委員会という会議の末席に名を連ねております。makikuniの他には微生物学・小児科(麻疹とか、小児科は感染症を多く扱う専門科です)・感染症内科等の先生と、県庁で感染症対策(予防接種もその一つです)担当の部長さんや保健師さんなどがメンバーです。
 昨年秋に委員会の席で委員長の先生が「どうやら今年ウチの県がツツガムシ病の報告数が全国一になっちゃいそうなんだよ。誰か委員の方でツツガムシ病について調べてくれる人いませんか?」と聞かれました。委員の中にツツガムシ病を専門にやってる人はいません。makikuniが疥癬調べてるのは皆さんご存じなので、「makikuni先生はダニつながりで、なにかご存じでは」とは振られてしまい、断れるわけもなく、ツツガムシについて調べることになりました。
 makikuniが医学部で習った知識では「ツツガムシ病はツツガムシというダニに刺されることにより、病原体が侵入してかかる発疹を伴う発熱性疾患。アカツツガムシの分布する山形・秋田・新潟地方の風土病」というモノでした。
 調べてみたら、いろいろなことが判ってきました。*1最近のツツガムシ病は新型ツツガムシ病と呼ばれて北海道と沖縄をのぞく全国で起こってました。病原体を媒介するツツガムシがアカツツガムシ以外の種類なんですね。調べたことを翌月の委員会で報告したら、「早期診断・早期治療ができるように県内のドクターに啓発した方がいい。ついてはmakikuniは医師会雑誌に記事を書くように」と仰せつかってしまい。記事を書くことに・・・。
 老年学をやるつもりが、どんどんダニに深入りしている自分を感じます。

*1:詳しく知りたい方は国立感染症研究所のサイトがお勧めです。urlはこちらhttp://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k02_g1/k02_13/k02_13.html