古来疥癬は「子供に多い病気」でした

 日本では疥癬は「要介護高齢者とケアに当たるスタッフの間で流行っている感染症」と思われているようです。しかし、疥癬と人類の付き合いは長く、古くはエジプトのミイラからヒゼンダニが検出されたりしているそうです。そして、「高齢者の病気」と思われるようになったのは、ごく最近の、しかも先進国だけのことです。もともと疥癬の好発年齢は、性的にアクティブな若い世代と、その子供たちの世代でした。このブログでなんども触れているように、疥癬の感染力は弱いので、性交渉のようにお互いの体温を感じるような密な接触がないとうつりません。親がうつれば、川の字になって寝ている子供も感染する、というわけです。